肴の気持ち

ありのままの気持ちを吐露できたら…

12回目


身も心も

もってかれたような

そんな時間を過ごした。



笑い合い

貪り合い

本音を語り



逢ってすぐに

なかなか打ち明けられなかった自分の気持ち

ソワソワして緊張マックスになり

そんな私とは全く違って

しんちゃんは

どっしり構えていた。



いつもそう

しんちゃんは

どんな時も言動が変わらない


どうするか待つよ

と言われ



私に委ねられる




先に

抱いてもらって

緊張感がほぐれ

しんちゃんの胸の中に抱きつき

バッ〜〜〜〜〜と話し倒した。

怒涛の如く

早口で声のトーンが上がり

恥を捨てて

自分の想いの丈を吐き出した。


嫌われてもいい 

あきられてもいい




話をしっかり聞いてくれて

変わらず

淡々と優しい物言いをして返してくれた。


私の生活状況は知りたいと


天井を向いて

私の今に至る結婚生活の状況、家族構成を打ち明けた。

どう感じたかの確認は

あえてしなかったが

だから

淋しいし

気にしてもらいたくなる心境を吐露した。



なにも質問されず



淋しいもの同士やな

と抱きしめてもらい………



情の通い合う交わりは

女としての悦びの絶頂を味わせてくれて

しんちゃんは

繋がりながら


離れられるの?

離れたいって言っていいの?

いつもの優しい声でなげかけてきた。

 


結局

私は、

離れられない

好き

しんちゃん

何度も口に出しては

快楽の溝にはまって……



離れられない


心も体も満たされて


ホテルのデザートを注文してもらい

インスタント珈琲を準備して

いつものようにしんちゃんにケーキを食べさせながら私も食べる。


笑い合いケーキの感想を言いながら

甘い時間



お腹が満たされて



しんちゃんに抱きついてマッタリして帰り時間までと思っていたら…


しんちゃんの指に反応し

しんちゃんを受け入れ


また貪り



帰り時間近くなり

一緒にシャワーを浴びて


夕方だけど

外は明るくて



しんちゃんの車の助手席に腰掛け

しんちゃんがホテル車庫から車を出して

左手があいたのを確認してから

そっとしんちゃんの左手を絡めた。


今までは

手を絡める前に

手を繋いでいいか確認してから繋いでいたんだけど


どうしてかな


はじめて

許可をとらず

自分から手を繋いだ。



しんちゃんの左手の指

私の右手の指

お互い絡めて

運転席と助手席の台座に絡めた手を置き

ゆったりした空間

たいしたこと喋らず


待ち合わせの駐車場で

ありがとう

って